社会人になっても続く心のしんどさ
仕事の中でも“空気”を読みすぎてしまう
学歴にコンプレックスを抱えたつつも無事に会社員になることができましたが、仕事の内容よりも周りの目に疲れ果てていました。
理由もなく自信がない私は常に上司や先輩、同僚の機嫌が気になり、何か悪いことをしたわけでもないのに二言目には「すみません」「申し訳ございません」という謝罪の言葉を言ってしまう始末でした。優しい人は「謝りすぎ~(笑)」って言ってもらえるのですが、みんながみんなそういう人ばかりではなく、鬱陶しいと思う人もいます。
他の人が注意されていたり、追及されている場面を見ると私までドキドキしたり、何か良くないことが起きたら「私のせいだ」と勝手に責任を感じてしまうこともありました。
今思えばとんだ自意識過剰なんですけどね(笑) 当時の私はとにかく自意識アンテナがすごかったです。
みんな普通に働いているのに、どうして私は…
何も悪いことをしていないのに謝ったり、自分なんかが先輩の時間をもらって良いのか、どこまで自分で調べたら上司に聞いていいのか…
業務以外のところで気を使い、疲れ果てて、度々会社を休むこともありました。
ただでさえ自信がないのに、休むことで罪悪感や自己嫌悪にも襲われていました。会社を休んだのに気持ちは休めない負のスパイラルでしたね。なんだか自分だけがうまく適応できていないような感覚です。
上司や先輩から指摘があると自分を全部否定された気持ちになって、そのたびに落ち込みまくっていました。実際はそんなことないんですよ?(笑)
この頃は不安の原因がわからず、とうとう身動きがとれなくなり仕事をしながら心療内科に通っていた時期もありました。 (そのあたりの詳しいことは、別記事でご紹介しますね。)
『繊細さんの本』との出会いで、世界が少し変わった
HSPという言葉を初めて知った日
どうしても自信を付けたかった私は一時期、自己啓発系の本やセミナーにドハマりしていました…。
でも本を読んで自信がつくのはほんの一瞬で、理想に近づけない自分にまた落ち込む毎日。
そんなある日、たまたま見たテレビでロンドンブーツ1号2号の田村敦さんが*「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本 武田友紀 (著)* を紹介されていました。(なんの番組だったっけな)
これ、私のこと?と思った私はすがるような気持ちで本屋さんへ行って即購入。読む手が止まりませんでした。
病気じゃなかったのかと思えた
正直、自分は何か心の病気だと思っていたんです。こんなに神経質でマイナス思考で考えすぎて寝れなかったり、身動きがとれないのヤバいでしょう。って否定的なことばかり考えていました。
でも、この本をきっかけに少しずつ「人よりも敏感な性格なだけ」「自分の繊細さを大切にしよう」「困ったことはこうすれば良いのか」って思えるようになりました。どんなに静かなところにいても耳栓がないと寝れなかったり、人が想定できないところまで考えたりできることは決しておかしなことではないんだなって気づくことができました。
とはいえ、一瞬で変われるものではないので本当に少しずつでしたが(笑)
それでもHSPという言葉や気質について知ることができたのは大きかったです。
「HSPかもしれない私」との暮らし方
気を使いすぎる日々でも、前よりうまく付き合えるようになった
自分の気質を知り、楽になったこともありますがやはり人に気を使うことは変わりません。
ただ、他の自己啓発の本のように自分を追い込んで実力を伸ばしたり、無理に自分を変えようとすることはやめました。それでうまくいく人もいますが、私は違うんだって思います。
苦しみながら闇雲に見えないゴールに向かって走り続けるのではなく、自分の取り扱い説明書に出会ったような気持ちです。困ったら説明書を見て、解決していくような感覚です。
それまでは、なぜこんなに疲れやすいのか、なぜ人といるとしんどいのか…ずっと自分を責めてきたんです。それが原因で心療内科に通っていた時期もあります。TMS治療や安定剤、睡眠薬、漢方にもお世話になりました。
この経験については、また別の記事でお話ししたいと思いますが、同じように悩んでいる誰かの「安心」になれたらうれしいです。
HSPという言葉を知った方がここにたどり着いていると思います。この気質を知るまで、本当に大変でしたよね。でも、知った時は共感の嵐だったと思います。
上手く付き合う方法はたくさんあるので、一緒に頑張りましょう。

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